田中靖人教授の研究成果「高感度HBコア関連抗原定量検査法の開発」がプレスリリースされました。
- 2021.03.22 | お知らせ
田中靖人教授の研究成果「高感度HBコア関連抗原定量検査法の開発」がプレスリリースされました。
記事:B型肝炎ウイルスを簡便で迅速かつ高感度に検出する「高感度抗原定量検査法」を開発
当科の田中靖人教授と名古屋市立大学大学院医学研究科の井上貴子講師は、株式会社先端生命科学研究所、富士レビオ株式会社との共同研究の成果として、B型肝炎ウイルス(HBV)を検出する「高感度HBcrAg定量検査法」を新たに開発しました。
特に、同検査法はHBV再活性化モニタリング検査でPCR法(HBV DNA定量法)と同等あるいはそれ以上に有用性が高いことを世界で初めて証明しました。
高感度HBcrAg定量検査法では従来法で検出できなかった低濃度域(2.1-2.8Log U/mL) の測定に成功
今回新たに開発した高感度HBcrAg定量検査法の基礎性能は優れており、高感度かつ高い特異性を備えていることが分かりました。全自動化により迅速測定が可能であり、外来通院中のB型慢性肝炎症例の核酸アナログ製剤治療効果判定に活用されることが期待できます。また、HBV再活性化のモニタリングにおいて、高感度HBcrAg定量検査法は血中HBV DNAの代わりとなりうるHBVマーカーとして、今後さらに臨床データの蓄積が望まれます。
これらの結果は臨床現場での新しい検査法の導入に加え、新薬の開発に道を開く可能性を示しています。本研究の成果は令和3年3月22日午前0時(日本時間)に欧州肝臓学会誌「Journal of Hepatology(ジャーナル・オブ・ヘパトロジー)」電子版に公開されます。
プレスリリース
・国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) https://www.amed.go.jp/news/release_20210322-02.html