Greetingご挨拶
Greeting教授ご挨拶
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熊本大学大学院 生命科学研究部 生体機能病態学分野 消化器内科学講座 教授
熊本大学病院 消化器内科 科長田中 靖人
令和2年(2020年)6月1日付けで、初代 佐々木裕教授の後任として熊本大学大学院生命科学研究部 消化器内科学講座の教授に就任いたしました田中靖人でございます。熊本大学大学院消化器内科は2003年に生まれた熊本大学の中では新しい教室です。しかし、旧第一内科、旧第二内科、旧第三内科の消化器グループの伝統を引き継ぎ、現有医局員33名、同窓会員387名の大きな組織となっており、教室と関連病院が一体となって消化器病学の診療・研究・教育にあたっています。
私は、10年後の大樹を育てるため、4つのモットーを掲げて臨床・研究・教育に邁進したいと考えております。
Our aim is to raise physician scientists&specialists collaborated with colleagues in our bright&open department.
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- Motto 1
- 若い医師が集う明るく、開けた教室運営
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- Motto 2
- 臨床研究の両輪であるトランスレーショナルリサーチ(TR)とEvidence-Based Medicine(EBM)を推進する「Physician Scientist(研究マインドを持った医師)」と「専門医」の育成
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- Motto 3
- 教室の伝統を継承し、臨床と研究のどちらにも対応できる教室運営の実践
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- Motto 4
- ‘和’を重視、医局員の調和、関連病院との連携、新たな発展性のある臨床研究・臨床治験を展開します。学内・関連病院との連携、人材交流~‘熊本’に根付いた臨床・研究の実践を目指します
About medical treatment診療について
消化器内科のすべての領域をカバーしていますが、 特にがん診療、内視鏡診療、肝炎・肝がん診療に力をいれています。大学では、高度先進医療の推進と臨床治験・医師主導臨床試験を実施します。また、消化器内科学教室の関連病院は熊本県内に14施設を数えますが、 臨床症例が豊富な関連施設と密接に連携して、これらの分野の診療をおしすすめています。臓器相関を理解し全身を見ることのできる若い医師を育成するのみならず、研究的視点と高いモチベーションを持った若い医師を関連病院にも配置し、専攻医や医学生にとって魅力的な指導医の育成を目指します。
About research研究について
独創的で臨床に役立つ研究をモットーとして、基礎と臨床の融合が重要と考えています。例えば、テーラーメイド治療への応用です。がんゲノム医療が進む中、臓器相関も考慮した消化器疾患全般にわたる基盤研究(オミックス研究) からトランスレーショナルリサーチの実践を継続します。現在、AMED(日本医療研究開発機構)研究班の代表として、全国多施設共同研究を展開しております。特に、創薬研究は国家戦略の1つであり、企業との連携・企業治験(Phase II/III)、あるいは医師主導の臨床治験を熊大病院及び関連施設の協力のもと実施すると同時に、これらの研究ネットワークを活用して新たな研究を展開したいと考えております。
About education教育について
アクティブラーニングやシミュレーション教育を積極的に取り入れ、学生及び研修医の「自発的な活動の支援」「屋根瓦式による教育」を導入し、カリスマ性のある人材を育成します。クリニカル・クラークシップ(診療参加型臨床実習)の中で医学生は「Student Doctor」として、診療チームの一員となって患者さんの検査、治療方針決定にも参加してもらい、「参加型実習」を重視します。日野原先生の言葉にありますように、「外科手術や化学療法の発達した今日でもなお、最も大切な治療法の一つは、キリストの時代のごとく、『言葉による癒し』なのである」。病気に苦しむ患者の気持ちを常に考える“心“を持って、将来の新しい治療に貢献するために学問を志す医師を育成します。さらに臨床医は、①臨床から研究のヒントが得られます(知的好奇心を高める)。②病気のイメージができます。③基礎と臨床の架け橋となることができます。これらすべてが臨床医の強みであり、教育・研究の糧となるはずです。そして、一定の臨床トレーニングを終えた後は、さらに消化器内科学の道を極めるために、一人でも多く大学院入学を選択して頂き、「臨床の有機的な学習で医師に必要な資質・研究マインド」を育み、国際的な視野を持ったPhysician Scientistを一人でも多く輩出したいと思います。
最後になりますが、私たちはこれからも患者さんの立場に立ち、お一人お一人と向き合い、
コミュニケーションをとりながら最善の医療を提供するよう努力して参ります。
今後もどうぞよろしくお願い申し上げます。